Project Cars 2 に登場する市販車46台をテストドライブした結果(No.40~No.46)
Project Cars 2 には46台の市販車が登場
「Project Cars 2」には、46台の「市販車」(ゲーム内ではROADタイプ)が登場しますが、それぞれが独特の特徴を持っていて、ドライブする感覚が一台一台まるで違います。
パワーもハンドリングもマイルドで、初心者でも楽にドライブできる市販車もあれば、レースカーに保安部品を付けたような爆速カーというのもあり、同じ市販車でありながらその大きな性能の違いに驚きます。
多くのカーゲームではマシンを替えてもトップスピードやコーナーリングスピードが変わる程度で、エンジンの位置や駆動方式による特性の違いについてはあまり気にする必要がありませんが、「Project Cars 2」ではそういった特性による挙動の違いも考慮しなければならず、そして、その特性に合わせたコントローラー操作をしなければマシンを速く走らせることはできません。
爆速だった「Porsche 918 Spyder Weissach」
なぜ「市販車」なのか?
今回は「市販車」だけを選んでそれぞれのマシンの特性を探ってみたいと思いますが、なぜレースカーではなく市販車にするかというと、それはレーシングカーよりも特徴に変化があるて面白いからです。
レーシングカーというのは速く走ることを目的としています。軽量化された車体に硬いサスペンション、グリップの高いスリックタイヤが装着され、あるレベル以上の走行性能を保っていて、ある程度似たり寄ったりしているといえますが、市販車はそうなっておらず、マシンによる独特な特徴の変化が「市販車」の面白さのもとになっていると思います。
テストドライブ(No.40~No.46)
それでは、テストドライブで得られた結果です。
テストは「ブランズハッチサーキット」で行われ、マシンはノーマル状態のまま。「Project Cars 2」のマシン一覧と同様にアルファベットの「A」から順番にドライブしています。また、TCS(トラクションコントロール)とSC(横滑り防止装置)はできるだけONとOFFを試しています。
No.40「Porsche 911 GT3 RS」2016
最初はポルシェの「911 GT3 RS」です。
このマシンは車体の後部(リヤタイヤの上)にエンジンを搭載し後輪を駆動するRR車ということで、コーナーではリヤタイヤが外側に流れやすいと思っていたのですが、実際はそうではなくMR車とほぼ同じ感覚でドライブできました。
ハンドリングは低速から高速までニュートラルで安定していて、オーバースピードにならなければフロントタイヤもしっかりグリップしてくれます。
グリップ走行だけで十分速く走ることができますが、さらに速く走りたい場合は、コーナーの進入で一瞬だけ素早くハンドルを切り、リヤタイヤを意図的に少しスライドさせてマシンを旋回させるとと良いです。
マシンの難易度:★★★
No.41「Porsche 918 Spyder Weissach」2015
ポルシェの2台目は「Porsche 918 Spyder Weissach」。ミッドシップにレイアウトした612馬力のハイパワーエンジンに、275馬力の電気モーターアシストをプラスした4WDのマシンです。
エンジン単体でのパワーはそれほどでもありませんが、電気モーターのアシストが加わると爆発的な加速力を発揮して、滑りにくい4WD車のタイヤを簡単にスリップさせます。なので、アシストのバッテリーが残っている間は細心の注意が必要です。
ハンドリングはどちらかというと4WD車的で、MR車のようなアクセルを開けても閉じてもグイグイと曲がるような感じではありません。
マシンの難易度:★★★★★
No.42「Radical RXC Turbo」2015
続いて英国ラジカルの「Radical RXC Turbo」です。どこからどう見てもレーシングカーですが、このマシンも市販車です。
エンジンのパワーこそ控えめですが、車体が軽量でコーナリングスピードがとても高く、ここブランズハッチでのラップタイムは、他の900馬力前後のマシンたちとほぼ同じになりました。
ハンドリングは基本ニュートラルで、アクセルを開けても閉じても弱オーバーステアになって曲がりやすくなります。
タイヤが冷えている間はTCS(トラクションコントロール)を「Low」にするのがおすすめですが温まればOFFにしても大丈夫です。
マシンの難易度:★★★
No.43「Renault Mégane R.S. 275 Trophy-R」2015
ルノーのハッチバック車「Renault Mégane R.S. 275 Trophy-R」です。
Project Cars 2 の中では数少ないFF車ですが、エンジンのパワーもそこそこで誰にでも扱いやすいマシンだと思います。
ハンドリングも普通にニュートラルで、ストレスなく思い通りのラインで走ることができますが、オーバースピードになると重たいフロント側がアウトに流れてコースアウトしますので気を付けてください。
慣れてくるとフロントを軸にして振り子のようにリアを振り回し、クイックにコーナーを曲がることができるようになります。
マシンの難易度:★★
No.44「Toyota 86」2013
次は、トヨタ自動車のスポーツカー「86」です。
エンジンのパワーが低く扱いやすいFR車ですが、スピードが出にくい分上り坂やストレートでは少し退屈に感じるかもしれません。
このマシンを速く走らせるコツは、できる限りハンドルを切らずに(速度を落とさずに)カーブを曲がることだと思いますので、繰り返しコースを走ってライン取りを研究すると良いでしょう。
マシンの難易度:★
No.45「Toyota GT-86」2013
次は、トヨタ自動車のスポーツカー「GT-86」です。このマシンは「86」の上級グレードになるようです。
「GT-86」と「86」の違いは装備とタイヤサイズで、ドライブした結果はNo.44の「86」とあまり変わりませんでしたが、何となくですが「GT-86」の挙動の方が少し硬いような気がします。
マシンの難易度:★
No.46「Toyota GT-86 Rocket Bunny Street」2015
最後の最後は、トヨタ自動車の「Toyota GT-86 Rocket Bunny Street」です。ロケットバニーというのはエアロのブランド名です。
ノーマルの「86」の2倍以上も馬力があるエンジンを積んでいて、なかなか速いマシンですが、パワーの出方がピーキーなのでコーナーの立ち上がりなどでリヤタイヤが滑ってタイムをロスすることがあり、難易度は若干高めです。
マシンの難易度:★★★
今回のまとめ
最もパワフルだったマシンは、887馬力の「Porsche 918 Spyder Weissach」でしたが、その加速力は凄まじく、安定性の高い4WDの車体バランスを崩すほどの破壊力をもっています。
次に、最もドライブしてハマったマシンは、英国ラジカル社の「Radical RXC Turbo」です。このマシンはパワーこそ控えめですがトータルバランスに優れ、パワーが2倍近くある「LaFerrari」「Pagani Huayra BC」「Porsche 918 Spyder Weissach」などのモンスター市販車に匹敵するラップタイムを記録することができました。しかも、エンジンパワーを抑えた分コントロール性が高くストレスも少なかったです。
ルノーのメガーヌは、振り子のようにリヤを振ってからフロントの駆動力で引っ張るというFF車独特の曲芸的な走りが可能で、なかなか興味深かったです。
END