Project Cars 2 に登場する市販車46台をテストドライブした結果(No.21~No.30)
Project Cars 2 には46台の市販車が登場
「Project Cars 2」には、46台の「市販車」(ゲーム内ではROADタイプ)が登場しますが、それぞれが独特の特徴を持っていて、ドライブする感覚が一台一台まるで違います。
パワーもハンドリングもマイルドで、初心者でも楽にドライブできる市販車もあれば、レースカーに保安部品を付けたような爆速カーというのもあり、同じ市販車でありながらその大きな性能の違いに驚きます。
多くのカーゲームではマシンを替えてもトップスピードやコーナーリングスピードが変わる程度で、エンジンの位置や駆動方式による特性の違いについてはあまり気にする必要がありませんが、「Project Cars 2」ではそういった特性による挙動の違いも考慮しなければならず、そして、その特性に合わせたコントローラー操作をしなければマシンを速く走らせることはできません。
なぜ「市販車」なのか?
今回は「市販車」だけを選んでそれぞれのマシンの特性を探ってみたいと思いますが、なぜレースカーではなく市販車にするかというと、それはレーシングカーよりも特徴に変化があるて面白いからです。
レーシングカーというのは速く走ることを目的としています。軽量化された車体に硬いサスペンション、グリップの高いスリックタイヤが装着され、あるレベル以上の走行性能を保っていて、ある程度似たり寄ったりしているといえますが、市販車はそうなっておらず、マシンによる独特な特徴の変化が「市販車」の面白さのもとになっていると思います。
テストドライブ(No.21~No.30)
それでは、テストドライブで得られた結果です。
テストは「ブランズハッチサーキット」で行われ、マシンはノーマル状態のまま。「Project Cars 2」のマシン一覧と同様にアルファベットの「A」から順番にドライブしています。また、TCS(トラクションコントロール)とSC(横滑り防止装置)はできるだけONとOFFを試しています。
No.21「Jaguar F-Type SVR Coup'e」2016
今回の一番手はジャガーの「F-Type SVR Coup'e」です。
エンジンはなかなかパワフルですが、4WDで車体も重いためタイヤが冷えている状態からでも安定した走行が可能です。TCS(トラクションコントロール)は、ONでもOFFでも大きな違いはありません。
ハンドリングは癖が無く素直で、初心者にも乗りやすいマシンだと思います。
マシンの難易度:★★
No.22「Jaguar XJ220 S」1994
同じくジャガーの「XJ220 S」です。一見するとレーシングカーですが、調べたところ列記とした市販車でした。
パワーのあるエンジンを積んで車体が軽く、しかも難易度の高いMR車ということで、かなり注意しなければ安定したドライブが難しいだろうと予想していたのですが、実際にドライブしてみるとタイヤのグリップが高く、TCS(トラクションコントロール)をOFFにしても、それなりに高いペースで走行することができます。
ただ、エンジンが少しピーキーで常にレッドゾーンまで回さなければならないため、マニュアルシフトだと少し面倒に感じるかもしれません。
マシンの難易度:★★★
No.23「KTM X-Bow R」2015
次は、オーストリアのバイクメーカーKTMの「X-Bow R」です。
カートが巨大化したようなボディーに300馬力のエンジンを載せてしまった、横転した時のことを考えるとちょっと心配になるマシンですが、エンジンはマイルドで扱いやすくハンドリングも適度なクイックさがあるので、バイクのように軽快にドライブを楽しむことができます。
マシンの難易度:★★
No.24「Lamborghini Aventador LP700-4」2016
ランボルギーニの「Aventador LP700-4」です。
700馬力というハイスペックエンジンを搭載していますが、車両の重さと4WDによってとても非常に安定感のあるマシンになっています。
ハンドリングは基本的にニュートラルからアンダーステアになり、タイトなコーナーほどアンダーステア気味になりますが、クイックに曲がりたい場合は、コーナーの進入でフロントに荷重をかけてからハンドルを切り、出口が見えたらアクセルを開けてテールをスライドさせてオーバーステアにすると良いと思います。
オーバースピードでコーナーに突っ込むのは、強いアンダーステアが出てコースから飛び出すことになるので避けた方が良いです。
マシンの難易度:★★★★
No.25「Lamborghini Huracán LP610-4」2016
同じくランボルギーニの「Huracán LP610-4」です。
「Aventador LP700-4」のワンランク下のマシンで、基本的な乗り味や特徴は「Aventador LP700-4」と同じですが、エンジンパワーが少な目なので力技(パワースライド)が出しにくいといえます。
マシンの難易度:★★★★
No.26「Lamborghini Veneno LP750-4」2013
次は、ランボルギーニの創業50周年を記念して作られたマシン「Veneno LP750-4」です。Veneno はスペイン語で「毒」という意味で、闘牛の名前だったようです。
基本的な乗り味や特徴はNo.24の「Aventador LP700-4」と同じですが、このマシンの方がパワーがあるので力技(パワースライド)を出しやすいです。
マシンの難易度:★★★★
No.27「McLaren 570S」2016
続いて、マクラーレンの「570S」です。
程よいエンジンパワーと車重のバランスが良くドライブしやすいマシンです。スピードを上げてもハンドルを切ればグイグイと向きが変わり、ハイペースで周回することができますが、ストレートエンドのフルブレーキングでバランスを崩しやすいので、注意が必要です。
マシンの難易度:★★★
No.28「McLaren 720S」2017
次もマクラーレンの「720S」です。マシン名の中の「720」というのは馬力の数値を意味しているようです。
車重は前の「570S」とほぼ同じですが、馬力は150馬力増の720馬力となり、加速性能も最高速も大幅にアップしています。
馬力がアップしたことで多少は難易度が上がると思いましたが、実際に走らせてみると、前後ともにタイヤのグリップが高く、ペースを上げてもマシンが安定していますので、少しオーバースピードでコーナーに突っ込んでも修正できます。
エンジンもパワフルでありながら電気モーターのようにスムーズで扱いやすく、排気サウンドも心地よいです。
ハンドリングも優秀で、アクセルOFFにするだけでグイグイと曲がり、パーシャルでニュートラル、アクセルを静かに開ければリヤタイヤが外側に回り込んでマシンの向きを変えてくれます。
乗りやすいのでTCS(トラクションコントロール)は必須ではありませんが、タイヤが冷えている間と、温まってからでも上りコーナーの立ち上がりでスリップしやすいので注意が必要です。
マシンの難易度:★★★
No.29「McLaren F1」1992
ちょっと古めのマシン、マクラーレン「F1」です。当時このマシンは約1億円で販売されていたそうですが、売れば売るほど赤字になったという話しです。
V型12気筒の排気サウンドやハンドリング、メーターデザインなどに年代相応の味があるマシンです。
エンジンのパワーはまずますですが、車体が軽いため加速力と最高速度に優れています。ハンドリングは基本ニュートラルですがフロントタイヤのグリップが低く、走行ペースが上がるにつれてアンダーステアが出やすくなるので、セッティングや走り方でその弱点をカバーする必要があります。
マシンの難易度:★★★★
No.30「McLaren P1」2014
今回の最後はマクラーレンの「P1」です。「P1」というのは「Position 1」の略で「1番」という意味らしいのですが、このネーミングだけでもマクラーレンの気合を感じるマシンだといえます。
0-100km/hの加速力で「LaFerrari」を0.2秒上回る、906馬力の超ハイパワーユニットが搭載され、タイヤが温まっていても常にリヤタイヤのグリップに注意をしなければならないほどの凄まじい加速力をもっています。
ハンドリングは基本的にナチュラルですが、「720S」のようなグイグイとフロントがインに入っていく感覚は少なく、コーナーリングの時間が長く感じます。また、コーナーによっては、アクセルを少しでも開けると強いアンダーステアが出る場合があるので注意が必要です。
それと、このマシンはその馬力の高さから考えても、TCS(トラクションコントロール)は「必須」に近いものがあると思います。
マシンの難易度:★★★★
今回のまとめ
絶対的に速いマシンは「McLaren P1」ですが、コースによっては速すぎて乗りこなすのが難しいかもしれませんので、無理だと思ったら同じマクラーレンの「720S」をドライブしてみてください。「P1」よりパワーが少し落ちますが、その分コントロール性が高くミスが出にくいので安定して速く走れます。
ランボルギーニはタイトなコーナーで曲がりにくいという特徴がありますが、安定性は抜群で、タイヤのグリップをあまり気にしなくてもペースを上げることができますので、初心者にはおすすめだと思います。
END