Project Cars 2 に登場する市販車46台をテストドライブした結果(No.11~No.20)
Project Cars 2 には46台の市販車が登場
「Project Cars 2」には、46台の「市販車」(ゲーム内ではROADタイプ)が登場しますが、それぞれが独特の特徴を持っていて、ドライブする感覚が一台一台まるで違います。
パワーもハンドリングもマイルドで、初心者でも楽にドライブできる市販車もあれば、レースカーに保安部品を付けたような爆速カーというのもあり、同じ市販車でありながらその大きな性能の違いに驚きます。
多くのカーゲームではマシンを替えてもトップスピードやコーナーリングスピードが変わる程度で、エンジンの位置や駆動方式による特性の違いについてはあまり気にする必要がありませんが、「Project Cars 2」ではそういった特性による挙動の違いも考慮しなければならず、そして、その特性に合わせたコントローラー操作をしなければマシンを速く走らせることはできません。
なぜ「市販車」なのか?
今回は「市販車」だけを選んでそれぞれのマシンの特性を探ってみたいと思いますが、なぜレースカーではなく市販車にするかというと、それはレーシングカーよりも特徴に変化があるて面白いからです。
レーシングカーというのは速く走ることを目的としています。軽量化された車体に硬いサスペンション、グリップの高いスリックタイヤが装着され、あるレベル以上の走行性能を保っていて、ある程度似たり寄ったりしているといえますが、市販車はそうなっておらず、マシンによる独特な特徴の変化が「市販車」の面白さのもとになっていると思います。
テストドライブの結果(No.11~No.20)
それでは、テストドライブで得られた結果です。
テストは「ブランズハッチサーキット」で行われ、マシンはノーマル状態のまま。「Project Cars 2」のマシン一覧と同様にアルファベットの「A」から順番にドライブしています。また、TCS(トラクションコントロール)とSC(横滑り防止装置)はできるだけONとOFFを試しています。
No.11「Chevrolet Camaro ZL-1」2017
最初はシボレーの「Camaro ZL-1」です。
アメリカンマッスルカーなので車体が重く反応が少しモッサリ気味ですが、その重さのおかげでタイヤのグリップが高く、タイヤが温まればTSC(トラクションコントロール)をOFFにしてもホイルスピンの発生は少ないです。
ハンドリングは、オーバースピードでコーナーに入るとアンダーステアが出て、アクセルを開けると今度はリヤタイヤが外に流れてオーバーステアになります。
マシンの難易度:★★★
No.12「Chevrolet Corvette Z06」2017
同じくシボレー社の「Corvette Z06」です。
同じシボレー社ということで基本的な特性は前の「Camaro ZL-1」に似ていますが、このマシンの方が少し軽量なのでモッサリ感は少ないようです。
タイヤが温まった状態であれば、アクセル操作に気を付けることでTCS(トラクションコントロール)無しでもドライブ可能です。
マシンの難易度:★★★
続いて、フェラーリの「288 GTO」。日本のスーパーカーブームより少し後の1984年に生まれたマシンです。
エンジンパワーが低めなので、タイヤが温まっていればコーナーの立ち上がりでフル加速をしても大きくスライドする心配はありません。ただし、一度バランスを崩してしまうと修正するのは難しいので攻めすぎには気を付けましょう。
ハンドリングは、わずかなモッサリ感がありますが、妙な癖はなく素直で思った通りのラインを走れます。
マシンの難易度:★★★
No.14「Ferrari Enzo」2003
フェラーリ2台目は創業55年の特別車として誕生した「Enzo」(エンツォ)です。
エンジンパワーはそれほど高くはありませんが、車体が軽いため予想以上に加速が鋭く、低速からフル加速する場合やコーナーの立ち上がりでは、アクセルの操作に注意する必要があります。
ハンドリングは低速から高速まで程よくクイックで、思い通りに車体の向きが変わってくれるので、ペースが上がってもストレスは少ないです。
TCS(トラクションコントロール)は必須ではありませんが、タイヤが冷えている間はONにした方が無難かもしれません。
マシンの難易度:★★★★
No.15「Ferrari LaFerrari」2015
フェラーリの3台目は「LaFerrari」です。
「ラ・フェラーリ」という名前から何となく柔和な印象をもっていましたが、実は、Project Cars 2 に登場する市販車で最もエンジンパワーがあるマシンで、あまり距離のないブランズハッチのホームストレートで260km/h以上のスピードが出てしまうモンスターでした。
タイヤが冷えている間はまともに攻められないので、数周はゆっくり目に走行してタイヤを温める必要がありますが、その場合でもTCS(トラクションコントロール)をONにした方が無難でしょう。
前の「エンツォ」と同じくハンドリングはとても優秀で、エンジンパワーを生かしたハイレベルなドライブが可能ですが、あまりにもマシンが速いためあまり気を緩めることができません。
マシンの難易度:★★★★★
No.16「Ford Escort RS1600」1971
続いて、フォードの「Escort RS1600」です。
エンジンパワーが低くあまりスピードが出るマシンではありませんが、ボディーが小型で軽量なのでモッサリ感がなくハンドリングも軽快なので楽しく走れます。
タイヤを適度に滑らせてマシンの向きを変えた方が速く走れるので、TSCとSCはOFFにした方が良いでしょう。
マシンの難易度:★
No.17「Ford F-150 RTR Ultimate Funhaver」2016
フォードの「Ford F-150 RTR Ultimate Funhaver」です。
後部が荷台になっていて「ピックアップトラック」という分類に入るマシンです。
車体が2トン以上あるので挙動は常にモッサリとしていますが、後輪の荷重が低くエンジンのパワーがそこそこあるので、コーナーの立ち上がりで強引に後輪をスライドさせることができます。
それから、このマシンは低速ギアのチェンジショックが大きく、コーナリング中にギアをチェンジすると車体がグラつくので注意が必要です。特に「オートマチック」は、ギアチェンジがコントロールできないので、このマシンだけでも「マニュアル」にした方が良いかもしれません。
マシンの難易度:★★
No.18「Ford GT」2016
フォードの3台目は「GT」です。
エンジンパワーが高めで車体も軽量なので、他のマシンと同じくタイヤが冷えている数周の間はアクセル操作に気を付ければなりませんが、タイヤが温まってからのグリップ感は他よりも高いようです。
ハンドリングはしっとり素直で、特にフロントのグリップが良く、オーバースピードで突っ込まなければ、アクセルをOFFにするだけで自然なオーバーステアが出て、コーナーをグイグイと曲がります。
この特性をうまく利用すればかなり良いタイムが出せるかもしれません。
マシンの難易度:★★
No.19「Ford Mustang 2+2 Fastback」1966
フォードの4台目はのレトロスポーツカー「Mustang 2+2 Fastback」です。
古いマシンなのでフワフワしたような独特の乗り心地がありますが、マシンが不安定になることはありません。
エンジンパワーが高くないので、アクセル操作で挙動が乱れることはまずありません。TSCとSCはOFFにしておいた方が速く走れると思います。
マシンの難易度:★
No.20「Ford Mustang GT」2015
今回の最後はフォードの5台目「Mustang GT」です。
アメリカンマッスルカーということで車重もあり多少のモッサリ感がありますが、エンジンに適度なパワーがあってスピードも出るので、長いストレートでも退屈してしまうことはありません。
ハンドリングはしっとりマイルドで初心者でも扱いやすいマシンですが、低速時からフル加速やコーナーの立ち上がりでリヤタイヤが滑ることがあるので注意が必要です。
マシンの難易度:★★
今回のまとめ
今回はいよいよイタリアの高級スポーツカー「Ferrari」のマシンが3台登場しましたが、その中でも「LaFerrari」の速さはまさに異次元で、ペースを上げていくにつれて操縦が忙しくなり、気が付くと手に汗を握っていました。
また、目からウロコ(棚からぼたもち?)だったのは「Ford GT」のポテンシャルの高さがわかったことです。コースによってはかなり良いラップタイムを叩き出せる可能性がありますね。
END